首都直下地震・南海トラフ地震の発生確率は高まった? 下がった?

2022年12月27日

今後30年以内に想定される大規模地震の発生確率は何%?

内閣府や地震調査研究推進本部による大規模地震を、海溝型地震と直下型地震に分けて示したのが上図です。
【海溝型地震】
●日本海溝・千島海溝周辺……根室沖に30年以内に地震が発生する確率は60%
●相模トラフ沿い……30年以内に大正関東大震災タイプの大地震の発生確率は0~5%
●南海トラフ地震……30年以内にM8~M9クラスの大規模地震の発生確率は70%程度
【直下型地震】
●首都直下地震……南関東域で30年以内にM7クラスの地震発生確率は70%程度
●中部圏・近畿圏直下地震……30年以内にM8~M9クラスの大規模地震の発生確率は70%程度

このように、大規模地震発生の確率はかなり高まっていると想定されていますが、それ以外の地域でも決して安心はできません。

2016年4月に発生した熊本地震は、布田川断層帯付近で起こりました。この地域のM7クラス
の地震発生確率は、30年以内に1%未満と予測されていましたが、それにもかかわらずM7.3の本震とM5.4~M5.9の複数の余震に見舞われています。
日本で発生するM6以上の地震発生数は、世界の約2割を占めています。プレートの移動による大地震だけでなく、大規模地震を起こす活断層は、北海道から九州までに約2000箇所もあります。それ以外にもまだ見つかっていない活断層もあるといわれているので、大規模地震
の懸念があると言われている地域だけでなく、いつ、どこで大きな地震が起きてもおかしくありません。

それだけに、地震に対する対策は国や自治体だけでなく、家庭でも行っておく必要があります。