2016年8月31日 熊本地方の地震(最大震度5弱)に於ける試験棟の記録報告
2016年8月31日 19:46発生 最大震度5弱(気象庁発表)
熊本実証試験棟の記録
8月31日19:46に発生した地震の際の試験棟のデータを公表いたします。
上のグラフは建物南北方向の加速度波形、下のグラフは建物東西方向の加速度波形を示しています。それぞれのグラフの赤い波線が地面の加速度で、青い波線が1F床の加速度を示しています。
時間軸の緑のラインの位置でAIR断震システムにより浮上し断震効果が始まります。
地面の大きな揺れに比べて、建物は空気の力で浮上しているので1F床の揺れがかなり小さなものとなっています。地面が最大に揺れたあと、1F床と地面の揺れの波長がほぼ同じ程度を示していますが、数値的には20gal前後です。仮にもっと大きな揺れであってもその後、波長は20gal程度に収まります。
AIR断震システム熊本実証試験詳細
実証実験棟
場 所:熊本県熊本市東区内
計測項目:加速度(X軸、Y軸、Z軸)、変位(X軸、Y軸、Z軸)
目 的:AIR断震システムを採用した仮設のプレハブに加速度計と変位計を設置し、実際の地震動でどのような挙動を示すか観察しています。
定期自動浮上テスト
1日3回 9:30、13:30、15:30 浮上テストを行い、システム全体の安全性を検証します。
また、通常のシステムどおり、震度3(15gal)以上の地震発生時にはシステムが作動します。
試験データの見方 (地震発生時の収録データを随時公開します。)
タイムラインに沿って左から緑のバーが表示されます。
① 建物2階中央からのウェブカメラによる定点観測の映像です。
②地面の揺れ(地面の加速度)を波形で表しています。
③建物の揺れ(1階の加速度)を波形で表しています。