世界各国の地震頻度上位10各国ランキング(1980~2000)
日本の大地震発生回数は世界 4 位だが、
人的・経済的被害は甚大に!
世界の地震発生回数と、国土面積当たりの地震頻度を示したのが上のグラフです。これは、1980 年~ 2000 年の間に起きたマグニチュード(M)5.5 以上の地震を年平均の発生頻度で見たものが棒グラフです(調査期間の総地震発生数は、この数字を 21 倍したものになります)。これによると、1 位は中国の 2.10 回 / 年、2 位はインドネシアの 1.62 回 / 年、3 位がイランの 1.43 回 / 年、日本は 4 位の 1.14 回 / 年となっています。つまり、日本では M 5.5 以上の地震がほぼ年に 1 回以上発生していることになります。これを、国土面積当たりの頻度で見たものが折れ線グラフ。国土面積が広大な中国は 0.08 回と少なくなり、日本を超えるのは、コスタリカの 2.44 回、ギリシアの 1.78 回です。
中国は日本の面積の約 25 倍と広く、人口の少ない内陸部や山間部での地震が多いので、人的・経済的な被害はそれほど高くはありません。しかし、狭い国土に人口が密集している日本では、地震発生頻度こそ 4 位ですが、地震による人的・経済的被害の可能性は遥かに高いと言うことができます。この 2000 年までのデータ以降も
2011 年:東日本大震災(M 9.0 ~ 9.1)とそれに続く M 5.5 以上の多数の余震、
2013 年:淡路島地震(M 6.3)、
2014 年:長野県新城断層地震(M 6.7)、伊予灘地震(M 6.2)、
2015 年:小笠原諸島西方沖地震(M 8.1)、
2016 年:熊本地震(M 6.5)、
2018 年:北海道胆振東部地震(M 6.7)、大阪北部地震(M 6.1)、
2019 年:山形沖地震(M 6.7)、
2020 年:択捉島南東沖地震(M 6.9)、
2021 年:福島県沖地震(M 7.3)、宮城県沖地震(M 6.9)、千葉県北西部地震(M 5.9)
と大きな地震が各地で頻発し、甚大な被害をもたらしています。
地震列島ともいえる日本で暮らしていくには、地震を正しく知り、それに対する備えをきちんと立てておくことが、とても大切なことではないでしょうか。